スイミング・フィットネスクラブ指南塾

第3回 この業界は「固定概念」を破り、「創造事業」と位置づけることから新たなる始まりが生まれる!

 まず私が全国のクラブ関係者に出会って共通して思うことに触れておきたい。それはまるで何かに縛られ、何らかの固定概念を持ってしまっているような姿、考え方である。スイミングクラブは何をテーマにするところ、フィットネスクラブは……そんななんでもない質問にも、同じ答えが返ってきそうである。そうしたクラブ側の体質が、会員を知らず知らずにマインド・コントロールし、イメージづくりをさせてしまい、その結果、業界自らがそうしたイメージからのニーズに縛られていくといった悪循環さえ起きているように思えてならない。

 私は、各クラブを直接アドバイスする時、そんなクラブの固定概念破りや、業界の古い体質の気づきから始めるようにしている。それは、スタッフが持ってしまっているクラブ・仕事へのイメージ破り、業界の古き体質への問題意識・気づきが育まれていくような何らかの「縛られているもの」を解くことから始めるようにしている。そして、新たに創りだしていくことへの価値や愉しさを解説させていただく。そうした解説・話し合いを内容とした対話による愉しいスタッフ・ミーティングを重ねる。すると、6か月位のミーティングにて若いスタッフの「活力」が育まれ、職場が蘇ってくるのは、私の直接アドバイス体験の実話である。

  例えば、スイミングクラブは「泳ぎ以外のテーマで環境創りを考えてみる」。フィットネスクラブでは「スペース&指導から一歩離れて環境創りを考えてみる」。そんな根本的なことを自由に話し合うだけで、若いスタッフの笑みが始まり、仕事への新たな生きがいと活力が育まれていく。 余談であるが、私のこのような展開に、涙を流しながら感動してくれた若い女性スタッフがいたミーティングには、私自身が新たな感動を覚えたこともあった。そうなってくる頃には、会員・保護者を含むクラブ全体の新たな活力が育まれていく。やがてその結果として、会員の退会率は低下し始めていく。

  このような流れ・展開は、業界の根本的体質についてスタッフ全体で共有してみると、まるで必然的な流れのように動き出していく。それこそ人間を相手・対象にしている仕事・テーマだからこそ、と解説しておきたい。

 さらに付け加えておきたいのは、この事業の展開について、どこからも規制を受けていない現実である。もちろん、行政等の認可事業でもない(消防署・保健所等の一部は別にして)。学校のように文部科学省・教育委員会等から指導を受ける機関とは異なり、自分達で自分達のクラブ創りをしていけばいいのである。何も既存のクラブの「模倣」をしなくてもいいのである。 そのように逆に考えてみると、新たな展開が始まることになる。それは「創造産業・事業」と位置づけすることにあると言ってもいい。つまり、創りだしていくことに喜びと感動と生きがいを育んでいけばいいのである。そのプロセスを会員と共有することで、はじめてジム・センターからクラブに変化していくと言ってもいい。

  このようにスイミングクラブ・フィットネスクラブが私の提案する「創造産業・事業」と位置づけるなら、全てが一転していくことになる。スタッフの業務は日々同じことの繰り返しでなく、ストーリーある創造にチャレンジし、そのプロセスを会員・保護者と共に愉しむようになっていく。スタッフがマニュアルを学び、マニュアルとして仕事をしていくことから、スタッフ自ら創りだしていく仕事への発想転換である。そこには、スタッフの喜びと感動が育まれていくことが理解していただけるのではないかと思っている。

  そうしたスタッフの活力にこそ、会員・保護者共、倶楽部ライフとしての活力生活を育んでいくことに結びついていくのである。


指南塾 バックナンバー