HOME > 変革プロジェクトの具体的進め方
私がよく耳にするのは、「変えていきたいし、変えなければならない思いはあるが、何をどのように変えていけばいいのかが分からない・・・」といった声である。 【1】まず、オーナー・支配人の変革への意志をはっきりさせる変革への大前提となるのが、この意志を両者の立場で確認しあうことである。この両者が、日本での業界の現状と将来を考え、必要とされ使命と誇りをもった倶楽部創りへの意志を固めることである。その結果、経営・運営的な安定ができていく職場・事業になるといった思いが大切である。それが、使命と誇りに建て前と本音に違いがあったりすると、スタッフの活力を育むまでには至らないことになるから、よく留意していただきたい。 【2】スタッフの全体(社)的研修会から始めるのも一方法 オーナー・支配人的立場の人が、意志を固めれば、次にスタッフ全体にその意志を伝える必要がある。大切なのは、その思いを全スタッフで共有することである。そうした場で思いを共有すると同時に、倶楽部として本質的な視野から、問題意識を育む場にしなければならない。例えば、日本における子どもの環境について、そして倶楽部の可能な役割について、あるいは高齢化社会を視野に入れた人間の新しい健康観・レジャー観・生きがい観とこれからの倶楽部の役割・・・といったテーマである。私自身、そうした変革に向かうための全体(社)研修会に講師として招かれることが多いが、最近の若いスタッフの反応はとてもいいものがある。そうした視野からの話にとても目が輝き、みるみる"活力"が育まれていくことが、話をしていてよく分かる。こうした研修会での若いスタッフの求めている新たな"感性""活力"の実情を私の体験からも強調しておきたい。 【3】定例ミーティング(ワークショップ)の開催 スタッフ全員が、使命と誇りある方向性と問題意識を育む場として、新たに始めていただきたいのが"学び"の定例ミーティングである。そうした意味では"ワークショップ"と言った方がいいのかも知れない。この業界は、ミーティングと言えば業務的なこと、数字的な報告・計画といった場になりがちである。ここで言う定例ミーティングとは、そうした実務的なことから離れ、"学び""学習の場""自由に意見交換ができる場"といったワークショップ的なミーティングである。最低月に1・2度は開く必要がある。そして、最低数ヶ月はグローバルな視野から学んでいく必要があり、実務的な展開方法の具体策へと急がないこと。ここが最も大切な期間であることを強調しておきたい。 【4】使命と誇りを明確にしていく そうしたワークショップを3、4か月展開した後に、また自由に話し合えるミーティング創りをして、具体的な話し合いに入っていく。それが"倶楽部としての必要とされる新たな使命と誇りについて"となっていく。つまり、新たな視野からの倶楽部の役割についてである。この段階で、私が直接アドバイスする場合は、その一方法として新たなユニークな会議方法を採用するようにしている。つまり、愉しさ・活力・発想力を育む会議方法である。もちろん、本格的会議に入る前に、研修ゲームのようなシミュレーションも必要となってくる。 【5】具体的な変革計画を作成 スタッフが具体的な使命・誇りを語り始め、いろんな思い・発想が愉しく育まれていけば、ここで初めて計画のスタートとなる。この過程こそ、トップダウンといった仕事の展開はなく、ボトムアップされた展開に変革された実績となり、本格的変革の礎が明確となる。そのことをまずスタッフ全員で再確認し、喜びを新たにするのもいい。何回も触れてきたが、この業界の大変革とは"スタッフが愉しくミーティングに参画すること"に始まると言っても決して過言ではない。 【6】プロジェクトチームの編成 いろんなテーマごとに、おおらかなタイムスケジュールができると、それぞれのテーマごとにプロジェクトを編成するといい。この時も上司から振り分けるのではなく、スタッフ本人の意思や意欲を尊重して進めなければならない。 【7】その後は それぞれのプロジェクトチームが小さなミーティングを重ね、毎月の定例スタッフミーティングにその経過を発表しながら、他のスタッフの協力と共に、倶楽部のプロジェクトとして一つひとつ実施していくことになる。 【8】最後に 最後の締めくくりとして、さらなる大切なことに触れておきたい。それは、こうした変革・倶楽部創りへの歩みこそ、保護者・会員と共に共有していくといった考え方である。この視点こそ、クラブをジムやセンターにしなく、会員と共に10年・15年と倶楽部ライフを愉しんでいただく活力健康倶楽部への道である。ぜひ、クラブの理念や方向性を解説しながら展開していただきたい。そして、変革の流れのテーマによっては、保護者・会員へのプロジェクトの進行状況といった報告も大切になってくる。さらに、内容によっては、話し合い・ミニ講演会といった意見交流・学習の場が必要となってくる。 ―――『活力ある活力生活倶楽部』−生かされ活きるスポーツ・スイミングクラブ創り講座―(佐野豪著・不昧堂出版刊)より |






そして、その過程・結果として、会員や保護者の方の活力を育むことになり、クラブから倶楽部になり、活力健康倶楽部になっていくストーリーを、私の体験・各クラブの変革した実話と共に話すようにしている。私が、クラブの顧問として定期的に直接アドバイスを展開する時は、このような展開の実際編を実施している。